導入事例

名護市役所様

  • 業種:地方公共団体
  • 導入システム詳細:Active! zone、DEEPMail

インターネット環境業務主体からLG-WAN環境主体へ。
メール無害化構成にクオリティア製品と技術サポートを活用

  • 情報セキュリティにおける総務省の方針に合わせたメール無害化に
    Active! zoneを導入
  • Active! zoneのコストパフォーマンス、既存のネットワーク構成を大幅に変えずに運用できる点を評価
  • クオリティアのSEからきめ細かい技術支援を受けスムーズな構築を実施
  • 分離されたLG-WANで利用するメールサーバーとしてDEEPMailを選択
  • DEEPMailの直感的で使いやすいWebメールインターフェースを評価
  • 導入後、職員からの問い合わせも少なく運用の負担も低減

沖縄本島北部に位置し沖縄県の総面積の約9%を占める名護市。令和2年7月31日現在の人口は63,582人で、30,642世帯で構成されています。
市内には、国際海洋環境情報センターGODAC(ゴーダック)という学術研究施設や、熱帯地方の環境を再現したネオパークオキナワという動物園など、数多くの観光施設を整備し、豊富な資源と特性を活かした持続可能な発展を目指しています。

名護市の行政サービスを提供する名護市役所では、企画部 情報政策課 情報政策係が中心となって、2016年から総務省の提示する「新たな自治体情報セキュリティ対策の抜本的強化」に取り組んできました。その一環として、メール無害化のためにActive! zoneを、3層に分離されたネットワーク構成の中で、LG-WANで利用するメールサーバーとしてDEEPMailを採用しました。

インターネット中心のメール環境をLG-WANに移行

2016年当時、名護市役所のメール無害化構成に取り組んできた人事行政課ICT推進係(現 情報政策課情報政策係)の岸本 隆司(現在は地域経済部 商工・企業誘致課 企業誘致係長)は、その取り組みを次のように振り返ります。

「2016年に総務省から『自治体情報システム強靭性向上モデル』の方針が示され、名護市役所も対応を開始しました。当時は、庁舎内のほとんどの端末がインターネット環境であり、メールサーバーやグループウェアなどの業務システムも、インターネット環境で運用していたので、これらをLG-WAN環境に移行し、メールを無害化する新たなシステム構築が求められていました」

また、2015年に総務省より示された「自治体情報システム強靭性向上モデル」では、マイナンバーによる情報連携に活用する基幹系業務システムを政府の主導するLG-WAN環境で運用し、インターネット環境からの分離が求められていました。そのため、LG-WAN環境側に新たにメールサーバーを構築するとともに、インターネット環境経由で受信するメールを無害化する必要がありました。そこで、情報政策課では名護市役所のシステム構築をサポートしてきたトラストコミュニケーション株式会社に相談し、LG-WANのメールサーバー構築と受信メール無害化に取り組みました。

メール無害化のために限られた期間と予算を考えてActive! zoneを選定

岸本氏は「検討を開始した当初は、総務省の要件を満たせるソリューションはそう多くありませんでした。その中で、限られた予算の中で、メール無害化に効果的なソリューションとして、Active! zoneを選定しました」と採用の経緯を説明します。

名護市役所のシステム選定に協力したトラストコミュニケーションでも、メール無害化のソリューションとして、いくつかの製品を比較検討し、コストパフォーマンスに加えて、既存のネットワーク構成を大きく変更することなく導入できるActive! zoneを推奨しました。その結果、メール無害化のための処理にActive! zoneを採用しました。また、新たにLG-WAN環境側に構築する内部メールサーバーとして、DEEPMailを選びました。選定の背景について岸本氏は「以前は各職員のPCにそれぞれ異なるメールクライアントソフトをインストールして、メールサーバーに接続していました。

しかし、こうした運用では職員のPCが故障したときに、メールの復旧や、ユーザーからの問い合わせに対応する必要があるため、手間と時間がかかっていました。そこで、新しく運用するメール環境は、Webメールにしたいと考えていたところ、トラストコミュニケーションからの提案があったDEEPMailは、本市の課題解決に有効と判断しました。また、メール無害化にActive! zoneを選んでいたことから、同じクオリティアの製品で統一することで、構築やサポートの面でも利便性が高く安心感が増す点も考慮して判断しました」と説明します。

クオリティアのきめ細かいサポートで最適な構成を実現

Active! zoneとDEEPMailを組み合わせた名護市役所のメール無害化ソリューションの構築に、情報政策課ではトラストコミュニケーションに技術的な支援を受けながら、2017年から取り組みました。その過程で、Active! zoneとDEEPMail間でのメールの受け渡しや、既存メールサーバーとのやり取りをどのようにするか、何度も検討が行われました。メール無害化ソリューションの運用を岸本氏から引き継ぎ、現在の企画部 情報政策課 情報政策係を務める石川 智也氏は、Active! zoneの運用について、次のように説明します。

「メール無害化への取り組みは、各自治体によって違いがあるので、名護市役所では自分たちの運用に適した構成が必要でした。その構成や配信のルーティングなどについて、クオリティアのシステムエンジニアからきめ細かい技術支援を得られたので、スムーズな構築を推進できました」 構築されたメール無害化について、石川氏は「現在のActive! zoneは、インターネット側で送信されてくるメールをすべて受信して振り分けています。主に利用している機能は、HTMLメールのテキスト化と、メール本文中のURLのマスクに、添付ファイルのマクロ除去、添付ファイル暗号化されているファイルは削除するなどの無害化処理を利用してます。これらの機能を利用し、LG-WAN環境に安全且つスムーズにメールを無害化し、取り込むことができる点を評価しています」と話します。さらに石川氏は「LG-WAN環境に導入したDEEPMailも、直感的で使いやすいWebメールインターフェースとなりますので、導入後は職員からの問い合わせも少なく、運用の負担も低減しています」と補足します。

石川 智也氏

名護市
企画部 情報政策課
情報政策係
石川 智也

ファイルサーバーとの連携など今後のさらなる利便性向上に期待

Active! zoneとDEEPMailによるメール無害化構成を実現し、2017年から運用を続けてきた名護市役所では、数年前にメールの保存容量を拡大しました。石川氏は「導入当初は80MBだったメールの保存容量を4GBに増量しました。利用者にとっては、大きな変更となりました」と話します。
また、現在の運用について石川氏は「メール無害化処理には満足しています。ただ、無害化に失敗する暗号化されている添付ファイルの取り込みについて、ファイル無害化サーバー経由でLG-WAN環境に取り込んでいますが、取り込みを行いファイルを確認するまで手間がかかるので、このあたり、Active! zoneがファイルサーバーと連携してファイルの取り込みステップを減らすことで、利便性をさらに向上してもらえることを期待しています」と希望を語ります。

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