バリュエンステクノロジーズ株式会社は、情シスのヘルプデスク業務システム「helpmeee! KEIKO」や実物資産管理アプリ「Miney」などを開発し、オリジナルのソリューションやサービスを提供する一方で、バリュエンスホールディングスのグループ企業に向けた情報システムの整備も担っています。バリュエンステクノロジーズ株式会社の執行役員CIOでコーポレートIT部部長およびコーポレートエンジニアの木戸啓太氏はActive! gate SSを導入した背景について、次のように切り出します。

「きっかけはPPAP（添付ファイルのZip暗号化送信）対策でした。以前は、社内ルールとして添付ファイルを各自がZip暗号化して送信するようにしていました。しかし、取引先よりPPAPではファイルは受け取れないというケースが増えてきました。そこで、Zip暗号化に代わるMicrosoft 365対応のサービスを検討し始めました。」

Microsoft 365に対応したPPAP対策の検討にあたり、バリュエンステクノロジーズでは、実際に数社とライセンスを契約して、長期間にわたる検証を実施しました。その経緯について木戸氏は次のように話します。「当社は、バリュエンスグループ全体のITシステム構築や運用を担っているので、常に最先端のソリューションやクラウドサービスを比較検討しています。そのため、短期間の検証用ライセンスではなく、継続的に利用して長所や短所を見極められるように、複数社とライセンスを契約して、しっかりと機能や性能を見極めるように心がけています。今回のPPAP対策サービスの検証には、TLS確認機能*があるActive! gate SSを選択肢の一つに入れました。」
(*)受信メールサーバーがTLS対応しているかを確認し、暗号化された通信経路に対しては添付ファイルにパスワードをかけずに送ることもできる機能

バリュエンスホールディングスヘのActive! gate SS導入を推進した情報セキュリティ本部情報システム部コーポレートIT課の永井洋之課長代理は、その経緯について次のように話します。
「2023年1月からActive! gate SSをグループ全体で利用できるように、約1,300ライセンスの運用を開始しました。検証の段階で設定方法も理解していたので、導入は円滑に進みました。クオリティアは、サポート部門だけではなく営業担当の方も製品サービスに精通されているので、こちらからの問い合わせにも迅速に対応していただき、わかりやすい設定画面と合わせて、不安なく導入を推進できました」。

また、グループ全体への導入に伴い、永井氏は「受信者がファイルをダウンロードできる期間を調整しました。さらに国内だけではなく、海外のグループ企業も利用するので、Active! gate SSから自動送付されるWebダウンロードの通知メールに日本語と英語を併記しました。」と調整した設定について触れます。加えて「PDFファイルを直接メールに添付しないと機能しないクラウドサービスがあったので、運用を開始した後に、そのドメインを新たな例外条件として追加しました。それから、メールマガジンを配信しているアカウントに限って、Webダウンロードではなく添付ファイルにする、という条件も変更しました。その他には大きな混乱もなく、円滑に導入が完了しました。」と木戸氏は評価します。